赤字企業の資金繰り対策~ファクタリングという選択肢をご存じですか?

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中小企業の経営者も様々で、中には数字が苦手で経理に任せきりな経営者もいると思います。

しかし、収支を合わせるためには利益がいくら必要かということをわかっていなくては、経営者として正しい判断はできません。

経営者には会社を儲けさせる責任がありますし、できれば役員報酬によって潤いたいと思っているのであれば、数字のことはわからないでは済みません。

その中でも一番に考えなければいけないのは、資金ショートです。

本記事では、中小企業の中でも特に赤字決算をしている企業の資金繰り方法について紹介します。

資金ショートの悪夢

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資金ショートに陥ると、次のような連鎖的な支払いの遅延を引き起こすことになります。

・取引先への代金の支払いの遅延
・税金の不払い、または遅延
・従業員への給料の遅配

これにより、会社の信用は大きく低下します。

売上を拡大したいがためにキャッシュフローを考慮しないと、資金ショートに陥る恐れがあり、最悪の場合は倒産につながってしまいます。

ですから、よほどお金があり余っている状況でもない限り、多かれ少なかれ、どの経営者も資金繰りには不安を感じているのです。

赤字続きで融資を受ける危険性

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どの経営者も資金繰りに不安を感じていると書きましたが、赤字が続いてしまっているような状況であればなおさらです。

国税庁によれば、日本企業の63.5%は赤字企業だそうです(2016年度に決算期を迎えた国内企業を対象にしたサンプル調査)。
10社のうち6社は赤字経営なのです。

赤字を補填するために経営者が真っ先に検討することは、自己資金からの補填か、銀行融資でしょう。

日本の企業は、諸外国に比べ、借入への依存度が高いと言われます。

借金は一切したことがないという経営者はほとんどいないでしょう。

銀行融資や事業者ローン、日本政策金融公庫などから借入ができれば、手っ取り早く資金繰り難から逃れることができますが、赤字ではままなりません。

中には、無理をして粉飾決算を組んで黒字に見せかけ、融資を受けてその場をしのぐ会社もあるようです。
決して許されることではありませんが、その気持ちはよく理解できます。
ご自身のすべてを懸けて事業をしているのだから、簡単に倒産するわけにはいきませんよね。

そんな経営者の熱意に、銀行も、当初は赤字補填資金を提供してくれるかもしれません。

純粋に事業を回していくための運転資金、たとえば大きな設備投資に必要な資金としての借入なら、問題はありません。

しかし、赤字企業が資金繰りを回すための借入は、借りたところで、はたして返済できるのでしょうか?

資金繰りをなんとかクリアしてホッとする間もなく、翌月からは返済負担がのしかかり、さらに厳しい現実が迫ってきます。

返済に必要なお金は、当然、頑張って出した利益からの支払いになります。
逆にいうと、返済に必要な額以上の利益を出さないと、収支が合わないことになってしまいます。

赤字が続いている状態だったのですから、これはさらにハードルを上げてしまうことになります。
その時に、また借入をしようとして、「もう貸せません」と言われたらどうしますか?

借入れには覚悟が必要

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特別損失や偶発的な問題による赤字など、一時的な赤字なら、銀行からの借入で会社の状況は改善できます。

しかし、売上の低迷や慢性的な赤字である場合は問題です。

資金繰りが厳しいときに融資で乗り切ることは、一時しのぎでしかありません。

資金繰りが安定したからという安心感から、根本的な赤字の原因を追究し、改善を行うことを怠ってしまう経営者が非常に多いです。
実はここが、会社を倒産させるか、立ち直らせるかの大きな分かれ道なのです。

あくまでも、覚悟を決めて利益を出すために死ぬ気で頑張るしかありません。これを理解していないと、過去のツケが上乗せされて、収支の黒字化へのハードルはどんどん高くなる一方でしょう。

行動が遅れれば遅れるほど資金繰り対応に時間を割かれてしまうことになり、改善の可能性も減少していきます。
早期に黒字化を目指して改善に注力するべきです。

早めに覚悟を決めましょう。

ファクタリングという選択肢も

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銀行からの借り入れなどで取り返しのつかない事態に陥る前に、入金前の売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらい、現金化するという選択肢があるということを覚えておきましょう。

ファクタリングは融資とは異なり、自社がすでに持っている売掛債権という資産の譲渡に過ぎません。

たとえ赤字経営や債務超過、さらには税金の滞納を理由に融資が断られていても、入金前の売掛金があれば、速やかに現金化できます。

手続きは簡単で、銀行融資やビジネスローンのような時間のかかる厳しい審査もありません。

融資の審査では信用力が重視されます。
すでに赤字や債務超過があると、返済能力がないとみなされ、借入できません。

これに対し、ファクタリングの審査でファクタリング会社が重視するのは、買い取る売掛債権の種類や売掛先企業の信用力です。

たとえ、申し込み企業が赤字や債務超過でも、売掛債権や売掛先企業の安定性を確認できれば、買い取ってもらえるのです。
このため、実際に金融機関から融資を断られた場合でも、売掛金を買い取ってもらい、資金調達を実現できます。
さらに、売掛債権を譲渡したことを売掛先に知られることもありません。

以上より、ファクタリングは、確定した売掛金さえあれば、次のような企業にとって最適な資金調達方法であると言えます。

・創業したばかりの企業
・赤字決算の企業
・債務超過に陥った企業

利益はあるのに資金がショートすることも

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利益はちゃんと出ているのに資金がショートしてしまうこともあります。

多くの商取引では、サービスや製品を納入したからといって、その場で現金がもらえることは少なく、「月末締めの翌月末払い」などの後払い方式が普通です。

法人ではなく個人向けの取引であっても、クレジットカードや電子マネーが普及したために、事業者への入金が後払いとなるケースも増えています。

このような場合、売上が上がった時点でも、じつは「売掛金」であり、支払日までの間はお金が入ってこないわけです。

元請けや取引先からの売掛金の支払いが一時的に遅れたことでキャッシュフローが厳しくなり、急なつなぎ資金が必要となった場合、どれだけ売上が上がり、儲かっていても、支払いサイトが長い売掛金を多く抱えていれば、運転資金に使うお金がない事態、つまり資金ショートが起きることがあり得ます。
こうして黒字倒産が起こる例がとても多いのです。

また、じつは節税のために赤字決算をしているという企業もあるでしょう。

そんな企業でも、ふとしたことからキャッシュが不足することがままあります。
その場合でも、赤字決算が裏目に出て融資を受けられません。

赤字であっても、万が一のときに資金調達できる方法はないのでしょうか。

借入が望めない場合、支払い期日までにどうやって資金調達をすれば良いのでしょうか?

そういった状況でも、ファクタリング会社なら、支払いが滞っている売掛金を買い取り、最短即日で現金化してくれます。

ファクタリングは健全経営を実現する手段

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健全経営を目指しているから、なるべく借入はしたくないという経営者もいると思います。

融資を利用すると、金融機関が保有している信用情報データベースに、その利用記録が登録されます。「いくら借り入れがあるか」「税金を滞納していないか」といった情報が登録されることによって、銀行融資などの審査が通りにくくなってしまいます。

これも、ファクタリングの場合は、融資ではないため、信用情報を参照することも信用情報に登録されることもありません。

借入ではないため、貸借対照表にも計上されず、決算書上では赤字の原因になることもないのです。

逆に、ファクタリングで売掛債権という資産を活用し、売掛金という資産を売却して、普通預金という流動性の高い資産を増やすことは、ROAなどの経営指標を向上させるオフバランス化(総資本事業利益率の分母を下げること)を図ることにもつながります。

経営指標は、すべての資産でどれだけの利益を生み出したかということです。

たとえば、借入を行った場合は、負債が増え、その分、総資本が増加します。経営成績が向上しても、分母となる負債が増加しているため、経営指標が低下してしまいます。

ファクタリングによる資金調達を行った場合には、使えない資産が減少し、使える資産が増加することになるので、負債による調達と比べて分母が小さくなり、経営指標の向上が期待できるわけです。

経営指標が向上すれば、銀行からの融資や投資家からの投資も集めやすくなります。経営に好循環をもたらす効果を与えることは言うまでもありません。

経営者が知っておくべき、経営を黒字化するポイント

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最後に、赤字を黒字化する経営のポイントも紹介します。

重要なことは、赤字の原因を早急に発見し、早め早めに対策を打つことです。

赤字から黒字にしていくには、まず経費や売上高、利益率などを正確に知るための試算表を作りましょう。
正確な数字を把握すれば必ず問題点が見えてくるはずです。

・利益率が悪化している
・無駄な経費がいろいろあった
・同業他社よりも利益率が低い
・部門ごとに集計してみると、業績が悪化傾向にある部門が見つかった

これらの現象は、ほとんどの場合、次のいずれかの原因によるものです。

① 売上の減少
② 仕入価格の高騰
③ 経費の増加
④ 取引先の倒産

こうした問題に対して具体的に対策を策定し、実行していきましょう。
例えば、

① 売上の減少 → 営業戦略の見直しをします。
② 仕入価格の高騰 → 仕入先に値上げを交渉します。
③ 経費の増加 → 第三者の目線から経費を見直す方法を考えます。
④ 取引先の倒産 → 今後同じ理由で資金繰りが悪化することを避けるために、取引信用保険などを活用します。

そんなことが簡単にできれば苦労しないと思われるかもしれません。

本当にそうですか?

例えば、経費は、経営者自身が必要と思い込んでいても、第三者に見直しを依頼してみたら、意外と大幅に削減できることがわかることも多いようです。
仕入先への値上げ交渉や、商品の値上げなどについても同様です。お客様にしっかりと説明して値上げを理解していただけることもあるのです。

すぐにできるものと、時間がかかるものがあるでしょうから、一気に黒字に転換することは容易ではないかもしれません。
しかし、自社の現状を把握したら対策を策定し直ちに実行できるようにしていきましょう。


抜本的な改善を、早急に、思いきって行うことが重要です。

ファクタリングを検討されている経営者の皆さんには、ぜひレイトラストにお気軽にご相談ください。


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