手元資金ゼロでも 資金繰りに苦労しない方法とは
経営者の皆さん、個人事業主の皆さんが頭を悩ませていることといえば、まず本業のことだと思います。
本業の不振――たとえば、品物が売れない、注文が来ないといったこと、あるいは、クレームを受けてしまった、注文通りに納品できなかった。そんな状況は、真剣に事業を営んでいる人間にとって最悪の事態といえるでしょう。
そうした状況にならないため、皆さんは日々、マーケティングや、品質管理、サービス維持といった様々なことに努力を積み重ねておられることと思います。
しかし、会社を経営している方であれば、それとは別に日々の資金繰りも心配だと思います。
経営者にとっては、資金繰りは本業と同じくらい、いや、むしろ時と場合によっては本業以上大事なことです。
なぜなら、もし最悪の場合、資金繰りに失敗してしまうと、肝心の事業を続けること自体ができなくなってしまうからです。
つまり、本業よりも先に資金繰りという難題を解決しなければ、会社の経営は立ちゆかなくなってしまいます。
かくのごとく、資金繰りは頭の痛いものですから、あまりそのことを考えたくない経営者の皆さんの気持ちは、よくわかります。
でも、まずは資金繰りの問題にきちんと向き合い、最悪の状況をどうやって避けるべきなのかということを考えておき、安心を手に入れることは絶対に必要です。
その日、その週、その月の本業を安心してこなし続けていくためにも、目の前の資金状況を把握し、必要な資金が常に手元にあるようにしましょう。
今回は、経営者の最重要課題である資金繰りについて、一緒に考えていきたいと思います。
資金繰りの「資金」とは何のことか
まず「資金繰り」の「資金」とは何のことか、ということから考えていきましょう。
会社の中には、いろいろな種類の財産があります。
たとえば現金や有価証券であったり、自社ビルや自社工場などといった不動産、それから製品を製造する機械や設備といった固定資産なども財産です。
これらの財産は、貸借対照表などに明記されています。
「資金」とは、この財産の一部です。
わかりやすく言うと、会社が持っている財産の中で、すぐに現金化できるものが「資金」です。
つまり、現金はもちろん、銀行の当座預金、普通預金、定期預金、コマーシャル・ペーパー(CP、企業が振り出す無担保の手形)などといったものが「資金」に含まれます。
資金というものは「循環」するものです。
わかりやすく言うと、資金を使って元手となる材料を仕入れたり、営業活動をしたり、従業員へ給料を支払ったりすることに使いますよね。人間の身体でいえば、血液に当たるものが資金だと言うとわかりやすいかもしれません。
現金、またはすぐに現金化して使えるおカネですから、会社の事業が順調でちゃんと利益が上がっていても、資金が少ないという場合もありえます。
商品が売れると売上金として計上されます。
売上金が計上されていることによって帳簿上の利益は増えています。
ただし、その利益はすぐに使えるわけではありません。
売上金が、会社の活動に使える資金になるまでには、時間がかかるからです。
「資金繰り」とは?
今度は「資金繰り」とは何かということについて考えてみましょう。
「資金繰り」をするということは、いわば、「お小遣い帳」を使って会社のおカネを管理するようなものだと言えます。
お小遣い帳は、入ってくるお金と出ていくお金を分けて書きます。
それと同じように、収入と支出を計算して管理し、調整することが資金繰りです。
会社として存在している限り、どんな会社であっても収入と支出の両方があります。
支出とは毎月決まったおカネのことです。
たとえば従業員に支払うお給料がそうですし、他にも事務所の賃料や設備のリース料金など、いろいろな種類の支出があります。その分だけ、会社のおカネは減ります。
もちろん、会社に入ってくるおカネもあります。これが収入です。
ほとんどの会社では、収入といえば、売上金ということになると思います。(会社が不動産を持っていて、それを他の会社や個人に賃貸していたら、家賃収入などもあるでしょう。これも収入です)
この収入と支出のバランスをとるというのは、支出があったら、その分、収入を確保するということです。
収入のほうが多い場合は、その分が利益になるわけですが、支出のほうが多い場合は、赤字ということになります。赤字というのは、会社の財産がマイナスになってしまうということです。
最低限、支出がある分だけの収入を確保すること、それが「資金繰り」です。
資金繰りに困るときとは?
月末に収入と支出を計算して、支出のほうがたくさんあって、収入がゼロだったらどうなるでしょう。
収入というのは、上にも書いた通り、売上金のことですから、商品が売れなかったり、なんらかの理由で返品されてしまって売上にならなかったりしますし、逆に新しい取引先が増えたり、ヒット商品を生み出したりすることによって増えることもあります。
つまり、安定しないものだということが言えます。
むしろ右肩上がりに伸ばしていくことが経営者としての使命ということになります。
しかし、一方で支出というものはあまり不安定であることはありません。
従業員の数が月によって変わることは普通ありませんし、設備やリースなども基本的には増減しません。
収入の変動が大きく、支出が一定だとしたら、収入が上がった場合はいいですが、減ってしまったときには、最悪の場合、手元資金がゼロになったり、マイナスになってしまうこともあり得ます。
マイナスのお金というものはありませんから、その分をなんとかしなければなりませんし、ゼロで済んだとしても、手元にお金がまったくなければ、翌月からは従業員へのお給料を払うこともできなくなりますし、商品の材料を仕入れることもできなくなってしまいます。
つまり、会社がつぶれてしまうわけです。
そのような最悪の事態を避けるために、会社が所有している不動産や有価証券や備品、たとえば社用車を売ったり、事務所の壁にかかっている絵画を売ったりするという方法もあります。
ただ、できればこれは避けたいと思うのが当然です。
不動産や有価証券というものは、一度手放したら、同じものをまた同じ価格、または安い価格で入手することは難しいことが多いからです。
社用車などは、営業を行う上で必要だから会社が所有しているわけで、日々の手元資金に充てるために買ったものではないと思います。
会社の固有財産を売り払うのは、まさに最後の手段といえるでしょう。
資金繰りの話に戻ります。
先ほど、「資金繰りとは、最低限、支出がある分だけの収入を確保すること」だと書きましたが、収入の金額を支出に合わせる、つまり収入と支出を調整することです。
翌月の支払いに間に合うように手元の現金を用意すること、といえばイメージできるでしょうか。
たとえば、予定していた売上金が何らかの理由で振り込まれなかったとき、ほかの方法で現金を融通して、次の支出に間に合わせること。これが資金繰りです。
売上金が資金として会社の活動に使えるようになるまでには時間がかかる、と上に書きました。
モノを売ったからといって代金はすぐに支払ってもらえません(お客が都度現金で支払ってくれる飲食業のようなお店をやっている場合は、別です)。
多くの会社では、モノやサービスを提供した後に、先方に請求書を渡し、しかるべき期間ののちにその金額が振り込まれるという商習慣にのっとっています。
売上金が実際に入金されるまでの期間、売上は「売掛債権」と呼ばれるものになります。
この売掛債権は、入金されるまではあくまでも現金ではありません。
現金ではないということは、資金ではないということです。
つまり、商品をいくらたくさん売って、売掛債権がどれほどたくさんあっても、それが現金化されるまでは、手元に現金がなくなってしまい、資金不足になってしまうことがあり得るのです。
たとえば、普段は来ないような大口の注文があって、手元の現金をすべて使って材料を仕入れて商品を製造し、取引先に納品したとします。
代金は500万円にもなり、500万円の請求書を発行したので、翌月にそれを入金してもらえれば、会社は潤います。
しかし、今は、仕入れに全部使ってしまったために、現金がまったくなくなってしまいました。月末には従業員に給料を支払わなければなりませんし、事務所の家賃だって支払わなければなりません。
計算すると200万ほど必要です。来月になれば500万円入ってくるのに、その前の200万円がない。
そんなとき、どうしたらいいでしょうか?
「ファクタリング」という簡単な資金繰りの方法
先ほども書いたように、手元に現金がないからと言って、すぐに会社の財産を処分して現金を用意しようとするのは考えものです。
その前に、何かほかにできることはないかどうか、よく考えてみましょう。
もし手元に「売掛債権」があり、ただし支払日は来月末であるというような場合、「ファクタリング」という方法を使えば、その現金をすぐに手元に用意することができます。
ファクタリングというのは、売掛金(売掛債権)の売買ビジネスです。
従業員に支払う給料、その他諸々の固定費を今月末までに支払わなければならないのに、手元の現金が足りない、そのようなときに役立つのがファクタリングです。
ファクタリング会社に売掛債権を売る、いわゆる「債権譲渡」を行うことによって、現金を手に入れるわけです。
ただし、売掛債権の額面通りの満額ではありません。
ファクタリング会社もビジネスだから手数料が必要です。
手形でいえば割引料のようなものといえます。
ファクタリングのメリットは?使い方は?
このファクタリングのメリットは、早ければ即日にでも、皆さんの債権を買い取り、現金をお支払いすることができるという点です。
利用するにあたっては審査がありますが、融資などの審査とはまったく異なるものです。ファクタリングの審査では、売掛債権の取引先が支払期日にきちんと支払えるかどうかということを調べます。
ファクタリング会社では、支払期日が来る前に(早ければ即日)、手数料を差し引いた「売掛債権」の代金をお支払いします。
支払期日が来て、取引先が予定通り売掛金が振り込まれたら、その債権はファクタリング会社のものですので、振り込まれた金額をファクタリング会社に送金します。
2社間ファクタリングにおいては、ファクタリング会社は売掛債権を所有していても、取引先に直接その請求を行うことはありません。ですから、取引先にファクタリングを利用していることを知られてしまうことはありませんので、ご安心ください。
ご相談いただくには、まず、その売掛債権の内容をお知らせください。遠方の方、ご事情のある方、直接のご来店は不要です。電話やお申込みフォームからで結構です。
私たちは債権の審査後、早ければ即日、または翌日にはお支払いいたします。
ノンリコース型ですので、万が一、取引先が倒産などということになって、その債権が支払い不能となったとしても、皆さんが代わりに支払う必要はございません。
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